卒業生インタビュー

現代社会研究専攻 修士課程
2019年修了

現代社会研究専攻
修士課程2019年修了

社会福祉法人 シナプス
埼玉精神神経センター勤務

働きながら学ぶことができたのは
柔軟な制度や支援があったからです

 大妻女子大学卒業時に社会福祉士と精神保健福祉士の国家資格を取得し、認知症専門の療養型病院を経て、現在は脳神経総合病院の医療福祉相談室に勤務しています。業務として精神保健福祉士を目指す学生の実習指導に携わるようになり、改めて精神保健福祉士として考え、判断する難しさに直面。思考や判断といった目に見えない力を科学的に解明したくなり、卒業から数年経ってから大学院に進学しました。本大学院を選んだのは、学部生時代に教えていただいた藏野先生の指導を受けたかったからです。また、フルタイムの仕事を続けながら、生活に合わせて履修計画を組める長期履修学生制度など、学びやすい環境も魅力でした。在学中はさまざまな面で教職員の方々に柔軟に対応いただきました。学ぶ意欲のある人を全面的に支援してくれる大学院です。研究では、精神保健福祉士の養成研究に取り組み、精神保健福祉士としての思考や判断の質が均一化される評価尺度を実習生に使用してもらい、行動変容を測定するデータを取って考察を深めました。


指導に導かれて研究の本質をつかみ
多角的な視点も身につきました

 大学院では研究の本質を学びました。大きな山場だったのは、調査データを質的分析し、修士論文にまとめる過程です。論文の核になるため先生の指導も一層熱を帯び、対話を幾度となく繰り返して理解を深めていきました。十分納得できた瞬間は今でも覚えています。そこから、一気に論文をまとめ上げました。現在の職場では、患者やそのご家族が直面する問題を共に考え、支援すること、認知症の専門医療相談、自治体と共同で認知症に関する研修の企画・運営など幅広い業務に携わっています。大学院で福祉関連だけでなく、社会学に関する授業も多く受講し社会学的な視点を学んだことが、物事を多角的に考える姿勢につながり、役立っています。研究成果は、学生の現場実習指導で活用したり、教壇に立つ機会をいただいた折に、実践力のある人材養成の指導について考える拠りどころにしたりと、さまざまな場面で生かしています。