臨床心理学

修士論文研究を世界へ─本学修了生がSPR国際大会で発表NEW

2026年08月22日

本学修了生がSPR国際年次大会でポスター発表を行い、海外研究者との意見交換を通じて得た学びを報告します。

2026年春に修士課程を修了し、現在心理相談センター研究員として所属しております、岸苑実と申します。2026年6月、国際学会SPR(Society for Psychotherapy Research)の第57回国際年次大会が初めて日本で開催されました。SPRは1969年に設立された心理療法の実証研究に特化した国際的な学術団体です。年次大会では、心理療法の効果やプロセスなどについて研究する研究者や実践家が世界各地から集まり、研究成果の発表や意見交換を行っています。今回の大会は大阪府にある立命館大学大阪いばらきキャンパスで開催されました。私は修士論文をもとに、「A Qualitative Study of Clients’ Subjective Experiences in Expressing Dissatisfaction in Psychotherapy(心理面接におけるクライエントの不満の表明に関わる主観的体験の質的研究)」(共同研究者:福島哲夫 /人間共生学部心理学科 教授)と題して、ポスター発表を行いました。

発表では、海外から参加された研究者の方々から様々なご意見やご感想をいただきました。異なる文化的背景をもつ方々から意見をいただくことは、とても刺激的な体験でした。海外で発展してきた心理療法を日本の臨床で用いることが多い中で、文化的背景の違いに目を向け、日本の文化や生活により適した心理実践について考えていくことが大切だと感じました。また、海外では心理療法に関する実証研究が盛んに行われている一方、日本ではまだ研究の蓄積が十分とはいえない領域もあります。今回の学会参加を通して、海外で蓄積されている研究成果を積極的に学ぶことの重要性も改めて感じました。

この学会で得た刺激を今後の学びにつなげ、国内外の研究知見に目を向けながら、広い視野を持って臨床に取り組めるようになりたいと思います。